“Mission with Spirit” 聖書を土台に、福音を宣べ伝え人に尽くす。

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専門学校三育学院カレッジ ホーム > 新着情報一覧 > [全学共通] 2019年4月3日 21:06

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全学共通

2019年度入学式を挙行しました

21:06 UP


 キャンパスの桜が咲き始めた中、三育学院大学・三育学院カレッジの入学式が執り行われました。讃美歌・祈祷・聖歌隊有志による合唱があり、学長式辞の後に一人ひとりの新入生の名前が呼ばれ校章徽が手渡されました。新入生代表による入学のことばでは今後の目標へ向けての決意表明があり、また新入生を温かく迎え入れる歓迎の言葉が看護学科3年生代表によってありました。これから大多喜と東京での学びの生活が始まりますが、緊張しながらもそれぞれが決意を新たにする姿が伺える入学式でした。



 東出克己学長 式辞

 新入生の皆様、保護者そしてご家族の皆様に心からお祝いを申し上げます。

 新入生の皆様は、三育学院でこれから数年間の学びを始めようとしています。おそらく半分以上の新入生は、オープンキャンパスで来たことがあると思います。そして、三育学院でのキャンパスライフを楽しみにしている人も多いでしょう。一方、生活するとなると不安をどこか感じている人もいることでしょう。家族や友人たちから離れ、初めて会う学友との生活が始まります。そこには新しい出会いがあります。看護そして神学と学ぶ分野は異なりますが、多くの仲間(学生の皆様のみならず教職員も含めて仲間と呼びたいと思います)が皆様を待っています。専門的な学びと共に、キャンパスライフを通して、喜びや悲しみを共有し、人間としての成長を経験して頂きたいと願っています。三育学院では、そのような学びを「全人的教育」と呼びわたしたちの目指す教育としています。

 入学式にあたり三育学院が教育の基礎としている聖書の中から一つの言葉をご紹介したいと思います。朗読していただきました言葉です。入学式の次第に印刷されています。

「あなたがたの広い心がすべての人に知られるようになさい。主はすぐ近くにおられます。」 フィリピの信徒への手紙 4章5節(新共同訳聖書)

 大学あるいは高等教育における学びでは「広い心」が不可欠です。様々な観点から物事を見るためには、自分の意見に固執することなく、書籍から知識を修得し、議論し、また日々の経験から学ぶ必要があります。そのような学びの中で自分の考えを形成していきます。自分の考えと異なっていたとしても、意見が違うからこそ相手を尊重する寛容さもまた「広い心」と言うことが出来ます。

 新入生の皆さんは、大多喜のキャンパスに来て不便さを感じているかもしれません。近くのコンビニまで歩いて15分程かかります。近くとは言えないですね。不便を超えて辺鄙と思う人もいるでしょう。しかし、里山の優しい色彩、美しい自然に囲まれたキャンパスでの生活を、「落ち着く」、「癒される」、「気持ちが良い」と表現する学生が次第に多くなります。環境の中に素晴らしさや美しさを見出し、その心地よさに気づく心の柔軟さがあります。わたしはそこに学生たちの「広い心」を見るように思います。

 ずいぶん前のことになりますが、長年大学教育と研究に携わってこられた先生を本学にお迎えしました。(現在は既にご退職ですが)その先生は、本や書類などいつもたくさんの荷物を持って移動されるのです。そうすると「必ず誰かが走り寄って荷物を持ってくれる。驚きました。こんな経験は初めてです。」とお話しくださいました。

 関西に出張したときのことです。小さな子どもを連れ、あかちゃんをベビーカーに乗せ、荷物を持ったお母さんが階段をどうやっておりようかと困っていました。わたしは、よろしければお持ちしましょうかと声をかけ、ベビーカーと荷物を持って階段を降りました。私は、そんな自分の姿を三育の学生に似ていると思いました。学生たちがごく自然に必要な人に、必要なときに手を差しのべる姿に、わたしは教えられている、触発されているように思いとても嬉しくなりました。

 三育学院では、Do for Others という標語を掲げています。人のために行動するという意味ですが、これは「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」(マタイによる福音書7:12)というイエス・キリストの言葉です。

 「広い心」は、人を配慮する、人を思いやる余地を持った心です。

 患者さんが、そして社会で多くの人々がみなさんの「広い心」を必要としています。「召命」、英語ではコーリング、という言葉があります。「使命を果たすように、招かれている。呼ばれている」という神学で使われる言葉です。患者さんに「広い心」で向き合う看護師が求められています。社会においてあるいは教会において「広い心」で聞き、語り、そして行動出来る牧師、また伝道者が求められています。

 ご紹介致しました聖書の言葉には、「主はすぐ近くにおられます。」と書かれています。「主」というのは、救い主イエス・キリストです。わたしたちは、「すぐ近く」にいる人に支えられています。家族、友人などたとえ物理的な距離は遠かったとしても、わたしたちは近くにいる存在に励まされ、支えられています。そのような存在に支えられて「広い心」を持つことができると聖書は語っています。そしてイエス・キリストこそわたしたちのすぐ近くにおられる方です。聖書には、宗教を超えて、共有できる普遍的な価値があります。その一つが「広い心」です。「広い心が知られるように」というのは、「広い心」で聞き、語り、行動し、それが伝わるということです。看護師・保健師の仕事において、そして伝道者、牧師の働きにおいても、専門的な知識や技術と共に、「広い心」で聞き、語り、行動する人物が必要とされています。そして、新入生の皆様は、そのように招かれているのです。

 先程お話ししましたように、三育学院は、自然の豊かなところです。桜がもう少しで満開です。バス停のある広場、プロムナードと呼んでおりますが、そこから食堂の前を通り裏門に向かって坂を下りますと、みごとな桜のトンネルが見られます。学生の皆さん、そして保護者の皆様も是非桜を楽しんでいただきたいと思います。

 入学式にあたり、私たち教職員は、約束致します。みなさまを全力でサポートいたします。
 皆様に神の祝福を心からお祈りし、式辞といたします。