「あなたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。」

　私たち、一人ひとりは神様に選ばれて今この場にいます。全国から集められ、全く違う環境で育ち、それぞれ異なる価値観をもった相手と学校生活、寮生活をしています。
　寮生活では、たくさんの大切なことを得ました。人の立場に立って考えること、人に支えられ、また支えること。人のために働くこと、人のために祈ること。また、寮生活をして離れているからこそ、家族の大切さに気づきました。そして、友人たちからは辛い時にはそっとそばにいてくれる、悩みがある時には一緒に悩んでくれる、嬉しい時には一緒に喜んでくれたりと、人の温かさをたくさん感じてきました。

　この三育学院で得たものを糧に私たちは、実習場へ向かいます。私たちが選ばれたように、神様はすでに私たちがそばにいかなければならない患者を用意されています。私たちを必要としている患者がいます。だからこそ、私たちは患者のそばに行き祈り、患者の立場に立って考え、神様に仕えるように人に仕える精神を持ち、信頼されるように愛を持って接します。

　聖書に「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」とあります。友人たちからの人の温かさを感じたように、患者に温かい気持ちを持って接し、患者の心に触れる看護を提供します。また、私たちが家族を大切に思うように、患者にとっての大切な家族に最善の看護を提供することを誓います。

　この場にいる者の中には実習に対する大きな不安を抱えている者もいます。しかし、私たちには、お互いに支え、祈りあえる仲間がいます。今まで辛いことや楽しいことを共にしてきた仲間がいます。そして、私たちは神様に頼ることを知っています。
　神様に頼り、友人と支えあい、実習から、そして自分自身から逃げず、負けず、泣かずに笑顔で最後まで全力で実習にむかいます。